「やっぱり、きれいな人なんですよね。」
「どこで知り合ったんでしょうか。」
「どんな人ですか?何の仕事をしているんですか?実家ですか?」
「やっぱり若い人なんですよね。」
浮気調査のご相談をお受けしていると、このようなことを聞かれることが本当に多くあります。
ご主人に女性がいるかもしれない。
そう思った時、
「相手はどんな女性なんだろう。」
と気になってしまう。
そして多くの方が最初に想像されるのが、
「きっと私より若くて、きれいな女性なんだろう。」
ということです。
私はそんな時、
「皆さんそう思うんですよね。『若くて、きれいな人なんだろう』って。でも、実際はドラマとは違いますから、ご報告の時にびっくりされるご依頼者様も実は多いんですよ。」
とお話しすることがあります。
もちろん、実際に若い女性だったということもあります。
きれいな女性だったということもあります。
でも、23年間さまざまな浮気調査に携わってきて感じるのは、必ずしも「若い」「きれい」という言葉だけでは説明できないということです。
それでも、
「相手は私より若いの?」
「私よりきれいなの?」
「主人はその人のどこが良かったの?」
と考えてしまう。
そこには、単に浮気相手への興味だけではなく、
「どうしてこうなったの?」
という答えを見つけたい気持ちがあるのではないかと、私は思っています。
「私たちは仲の良い夫婦だと思っていました」
以前、結婚して30年になる奥様からご相談をいただいたことがあります。
奥様は、ご主人との夫婦関係について、
「とても仲の良い夫婦だと思っています。」
とおっしゃっていました。
長い結婚生活の中でいろいろなことはあったけれど、ご自身は幸せだと感じていたそうです。
ところが、ある日。
ご主人の私物の中から、見覚えのない書類を見つけました。
そこには、ご主人と奥様のまったく知らない女性との、結婚式に関する計画が書かれていました。
奥様は、
「頭が真っ白になりました。」
とおっしゃっていました。
自分たちは仲の良い夫婦だと思っていた。
まさか主人がほかの女性と。
何が起きているのか分からないまま、慌ててご相談に来られました。
浮気相手は「若い女性」ではありませんでした
調査で分かった相手は、ご主人の職場に出入りしていた下請け会社の女性でした。
そして、奥様が想像していたような若い女性ではありませんでした。
ご主人と同級生の65歳。
未亡人の女性で、奥様より5歳年上の方でした。
そのことを知った奥様は、大きなショックを受けました。
もちろん、ご主人に女性がいたということ自体が何よりショックだったと思います。
でも奥様は、
「私より5歳も年上の人なんですか……。」
ということにも、とても驚かれていました。
「どうして?」
という気持ちが、さらに大きくなってしまったのではないでしょうか。
30年間、仲の良い夫婦だと思っていた。
自分は幸せだと思っていた。
それなのに、なぜ主人はこの女性とこんな話をしていたのだろう。
そして、なぜその女性だったのだろう。
その後、ご主人は奥様に何度も謝られたそうです。
ご主人の話では、その女性とは体の関係はなく、女性から「思い出にしたい」というような話をされ、結婚式の写真くらいなら撮ってあげてもいいと思ったとのことでした。
そして、
「君を傷つけるつもりはなかった。もう二度と会わないし、連絡も取らない。」
という趣旨のことを話し、平謝りに謝られたそうです。
けれど、奥様にとっては、体の関係があったかどうかだけが問題ではありませんでした。
30年間、どこの夫婦よりも仲の良い夫婦だと思っていた。
そのご主人が、自分の知らないところで別の女性と「結婚式の写真を撮る」という話を進めていた。
そのこと自体が、奥様にとってはとても大きなショックだったのだと思います。
そしてもう一つ、奥様を苦しめたのが、
「相手が自分より5歳も年上の女性だった」
ということでした。
奥様の傷が癒えるまでには、相当な時間がかかりました。
浮気相手を知ると、自分と比べてしまうことがあります
浮気相手のことが分かると、今度はその女性とご自身を比べてしまう方がいらっしゃいます。
年齢。
容姿。
仕事。
家庭環境。
そして、
「私にはなくて、この人には何があったの?」
と。
なんでこうなったのか。
原因を突き詰めようとする。
特に、ご主人のことをとても大切に思っている方ほど、
「私の何がいけなかったんだろう。」
と、ご自身の中に原因を探してしまうことがあります。
でも私は、そこで一度立ち止まってほしいと思っています。
浮気相手が若いからでも、きれいだからでもない。
そんなケースを、私はこれまで何度も見てきたからです。

浮気相手を見て、「離婚しない」と決めた奥様
離婚するつもりで、ご相談に来られた奥様がいらっしゃいました。
ご主人の浮気を知り、
「もう離婚します。」
と決意されていました。
調査を行い、ご報告の日。
奥様は、浮気相手の女性を初めて見ることになりました。
そして、
「こんな不細工で、デブな女に負けるなんて許せない。」
とおっしゃったのです。
これは、当時ご相談者様が実際に口にされた言葉です。
かなり強い言葉ですが、それだけ奥様の中には、悔しさや怒り、そして傷ついたお気持ちがあったのだと思います。
ところが、その後の奥様の選択は、最初にご相談に来られた時とは違うものでした。
「離婚ではなく、夫婦関係を修復したい。」
そう気持ちが変わったのです。
その後、専門のカウンセラーのサポートを受けながら、ご主人との関係を修復する道を選ばれ、最終的にはその目的を達成されました。
もちろん、
「浮気相手を見れば、離婚したくなくなる」
ということではありません。
反対に、相手を知ったことで、離婚への気持ちが固まる方もいらっしゃいます。
ただ、この奥様の場合は、相手を知ったことが、
「私は本当に離婚でいいの?」
と、ご自身の気持ちをもう一度考えるきっかけになったのだと思います。
「私の何が負けていたの?」と考えないでほしい
浮気相手の顔や年齢、仕事などを知ると、どうしてもご自身と比べてしまうことがあります。
「私より若い。」
「私よりきれい。」
反対に、
「私より年上なのに、どうして?」
「私の方がきれいなのに、なぜ?」
どちらであっても、結局たどり着いてしまうのが、
「主人は、私ではなく、この女性の何を選んだの?」
という疑問です。
そして、その答えが見つからないと、
「私に何が足りなかったんだろう。」
と、ご自身を責めてしまう。
23年間ご相談をお受けしてきて、私はそんな方をたくさん見てきました。
でも、浮気相手とご自身を比べて、
「私が負けた。」
とは思わないでほしいのです。
そもそも浮気は、女性同士が競争をして、どちらかが勝って、どちらかが負けるというものではないからです。
ご主人が求めていたのは「若さ」や「きれい」だけなのでしょうか
ここは、別の機会にも詳しくお話ししたいと思っていますが、23年間のご相談や調査を通して感じてきたことがあります。
浮気をしたご主人が、必ずしも、
「若い女性がいい。」
「妻よりきれいな女性がいい。」
と思って相手を選んでいるわけではない、ということです。
もちろん、若さや容姿に惹かれることもあるでしょう。
でも、それだけでは説明できないケースもたくさんあります。
私がこれまでのご相談の中で感じてきたのは、
「僕の話を聞いてほしい。」
「僕との時間を大事にしてほしい。」
「自分のことを分かってほしい。」
そんな気持ちです。
「すごいですね。」
「そんなことまでできるんですね。」
「頼りになります。」
「あなたといると楽しい。」
そんなふうに自分の話を聞いてもらったり、認めてもらったりすることで、
「この人といると心地いい。」
と感じるようになる。
そこから関係が深くなっていくケースを、私は何度も見てきました。
でも、ここで一つ間違えてほしくないことがあります。
だからといって、「奥様がご主人の話を聞かなかったから浮気をした」ということではありません。
夫婦だからといって、いつでも相手だけに気持ちを向けていられるわけではありません。
浮気相手は、会っている限られた時間だけ、ご主人に100%気持ちを向けることができます。
でも、奥様は違います。
毎日の生活があります。
仕事もある。
家事もある。
子育てもある。
ご主人のことだけを見て生活しているわけにはいかないのです。
一方、浮気相手との時間には、日々の家事も子育てもありません。
だからこそ、
「僕の話を聞いてくれる。」
「僕との時間を大事にしてくれる。」
「僕のことを分かってくれる。」
と感じやすくなることもあるのだと思います。
でも、それは、奥様より浮気相手の方がご主人を大切にしている、ということではありません。
比べているものが、そもそも違うのです。
奥様は、ご主人との日々の生活を支え、家庭を守りながら一緒に生きています。
浮気相手は、その日常から切り離された限られた時間の中で、ご主人と接することができます。
その二人を同じところに並べて、「私には何が足りなかったんだろう」と比べる必要はないのです。
そして、その中で感じた寂しさや物足りなさに対して、どう行動するのか。
妻と話すのか。
夫婦で向き合うのか。
それとも別の女性に求めるのか。
そこから先は、ご主人自身の選択です。
だから私は、
「私がもっと主人の話を聞いていれば……。」
「私がもっと優しくしていれば……。」
と、浮気された原因をすべてご自身の中に探してほしくないのです。
そして同じように、
「相手が私より若かったから。」
「私よりきれいだったから。」
と、浮気相手との比較だけに答えを求めてほしくないのです。

なぜ、相手が気になるのか
「相手の女性を見たいんです。」
そうおっしゃる方もいます。
「何歳なんですか?」
「どんな仕事をしているんですか?」
「どこで知り合ったんですか?」
相手について一つ分かると、また一つ知りたくなる。
そんな時、私は、
「なぜ、こんなに相手のことが気になるんだろう。」
と、ご自身の気持ちにも目を向けてみてほしいと思っています。
「主人を取り戻したい。」
「離婚するために事実を知りたい。」
「相手に慰謝料を請求したい。」
「どうして私ではダメだったのか知りたい。」
同じ「相手を知りたい」でも、その理由は人によって違います。
そして、その気持ちが分かってくると、
「これから自分はどうしたいのか。」
も、少しずつ見えてくることがあります。
まとめ|浮気相手とご自身を比べなくていいんです
「やっぱり若い人なんですよね。」
「きれいな人なんですよね。」
そう聞かれるたびに、私は、
「実際は、ドラマとは違うんですよ。」
とお話しします。
若い女性の場合もあります。
年上の女性の場合もあります。
容姿も、仕事も、出会ったきっかけもさまざまです。
だから、
「相手が私より魅力的だったから、主人は浮気をした。」
と、ご自身で答えを決めないでほしいのです。
そして何より、
「私はこの女性に負けたんだ。」
と思わないでください。
ご主人が浮気をしたことと、あなた自身の価値は別のことです。
浮気相手がどんな女性なのかを知りたい。
その気持ちも含めて、まずは誰かに話してみることで整理できることがあります。
「どうしてこんなに気になるんだろう。」
「本当は私はどうしたいんだろう。」
そこから考えていけばいいのではないでしょうか。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 浮気相手がどんな人なのか知りたいと思うのは、おかしいですか?
おかしくありません。
実際に、
「何歳ですか?」
「どんな人ですか?」
「何の仕事をしていますか?」
と聞かれる方はたくさんいらっしゃいます。
ただ、相手を知ることで気持ちが整理できる方もいれば、かえってご自身と比較して苦しくなる方もいます。
まずは、なぜ相手を知りたいと思っているのか、ご自身の気持ちを整理してみることも大切だと思います。
Q. 浮気相手が自分より年上ということもありますか?
もちろんあります。
今回ご紹介した実例のように、奥様より年上だったケースもあります。
浮気相手が必ず若い女性とは限りません。
Q. 浮気相手を知れば、夫が浮気した理由も分かりますか?
相手の年齢や容姿、仕事などが分かっても、それだけで浮気をした理由まで分かるとは限りません。
23年間の経験の中では、
「自分の話を聞いてほしい。」
「自分との時間を大事にしてほしい。」
「自分のことを分かってほしい。」
といった気持ちが関係しているように見えるケースもありました。
ただ、夫婦の日常と浮気相手と過ごす限られた時間は、同じ条件ではありません。
そして、そこでどう行動するのかは本人の選択です。
ですから、「私に何かが足りなかったから」と、ご自身だけを責めないでほしいと思います。


