「浮気されたけど離婚したくない」それって弱いですか?

浮気されたけど離婚したくないと悩む女性

「浮気されたけど離婚したくない」それって弱いですか?

「身内からは、離婚しろって言われるんです。」

「自分でも、離婚した方がいいのかなぁって考える時もあるんですが……。」

「頭では、離婚した方がいいと思うんですけどね。」

「離婚して、母子家庭の手当などを受けながら生活した方がいいのかなぁと思うこともあります。」

浮気が分かったあと、

「離婚した方がいいのではないか。」

と考える方は少なくありません。

そして、ご本人以上に、

「そんな人とは離婚した方がいい。」

「また同じことをするよ。」

「どうして別れないの?」

と、ご家族や親しい方から言われることもあります。

もちろん、それは心配しているからこその言葉だと思います。

大切な娘が、姉妹が、友人が傷ついている。

そんな姿を見れば、

「もうこれ以上傷ついてほしくない。」

と思うのは当然でしょう。

でも、周囲から何度も、

「離婚した方がいい。」

と言われているうちに、

「それでも離婚したくないと思う私は、弱いのでしょうか。」

と悩んでしまう方がいらっしゃいます。

私はそんな時、

「離婚できないから、弱いということはありませんよ。逆に、自分にとって大切なものがあるから離婚できないのではないですか。ご自分を信じていいんですからね。」

とお話ししています。

離婚することが強くて、離婚しないことが弱い。

私は、そんなに単純なことではないと思っています。

目次

周りには「離婚した方がいい」と言われるけれど

浮気をされたことを身内や友人に相談すると、
「私だったら絶対離婚する。」
と言われることがあります。

でも、
「私だったら」
と、
「あなたは」
同じではありません。

夫婦として過ごしてきた年月も違います。
子どもの年齢も違います。
経済状況も違います。

そして何より、ご主人に対する気持ちも違います。
浮気をされたからといって、それまで一緒に過ごしてきた時間や、相手への愛情が、その瞬間にすべて消えてしまうとは限りません。

「裏切られた。許せない。」
と思いながらも、
「それでも好き。」
という気持ちが残っていることもあります。

「もう信用できない。」
と思いながら、
「でも、家族を終わらせたくない。」
と思うこともあります。

矛盾しているように見えるかもしれません。
でも、人の気持ちはそんなに簡単に一つにはならないのではないでしょうか。

「浮気相手と別れれば、昔の主人に戻ってくれる」

以前、ご主人の浮気についてご相談に来られた奥様がいらっしゃいました。

お子様は二人。
ご主人は専門的な仕事をされていて、ごく普通のご家庭でした。
もともとは周囲から見ても仲の良いご夫婦で、ご主人もとても子煩悩だったそうです。

ところが、浮気が始まった頃から、ご主人の様子が変わっていきました。
奥様に対する暴言が、次第にひどくなっていったそうです。

調査をすると、ご主人は頻繁に浮気相手の家で過ごしていることが分かり、浮気の事実を確認することができました。

それまで奥様は、ご両親には夫婦の状況をあまり話してこなかったそうです。

でも、心身ともに疲れ切ってしまい、とうとうご両親にも事情を話すことになりました。

当然、ご両親は娘を心配して、
「もう離婚して、子どもたちを連れて戻ってきなさい。」
と言われたそうです。

でも奥様は、
「もう少し待って。」
と、ご両親にお願いしました。

奥様には、どうしてもすぐに離婚を決められない理由がありました。

もともとは、とても仲の良い夫婦だった。
ご主人は子どもたちのことも、とても可愛がっていた。

そして奥様は、
「浮気相手と別れてくれれば、昔の優しい主人に戻ってくれる。」
そう信じていたのです。

浮気相手と別れれば、すべて元通りになるわけではありませんでした

証拠を手にした奥様は、浮気相手との関係を終わらせるために行動されました。

最初から簡単に、
「分かりました。別れます。」
となったわけではありません。

その後、弁護士を通して慰謝料請求をすることになり、最終的には相手女性からご主人に、
「もう来ないでほしい。」
と伝え、関係は終わったそうです。

これで浮気相手はいなくなりました。
では、ご主人はすぐに昔の優しいご主人に戻ったのでしょうか。

残念ながら、そうではありませんでした。
ご主人には、
「妻によって別れさせられた。」
という気持ちがあったのか、奥様への暴言はさらにひどくなったそうです。

それでも奥様は、
「昔の主人に必ず戻る。」
と信じ、半年以上、夫婦関係を修復するために努力を続けられました。

周囲の多くの方が反対する中でも、ご自身が選んだ修復という道を歩いていらっしゃいました。

この奥様は「離婚できなかった弱い人」なのでしょうか

このケースを、
「そこまでされても離婚しないなんて。」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。

反対に、
「家族のために頑張っていて立派だ。」
と思う方もいるでしょう。

でも私は、どちらか一方から判断するものではないと思っています。

奥様には、奥様にしか分からないご主人との時間がありました。
浮気をする前のご主人を知っています。
子どもたちと笑っていたご主人も知っています。
家族で幸せだった時間も知っています。
だから、
「もう一度あの家族に戻りたい。」
と思った。

それは、周囲の人には簡単に測れない気持ちです。

ただし、ここで一つお伝えしておきたいことがあります。

離婚しないために、何でも我慢しなければならないわけではありません。

暴言などによって心や身体が脅かされているのであれば、夫婦関係の修復とは別に、ご自身やお子様を守ることを考える必要があります。

我慢し続けることが、夫婦関係の修復ではありません。

離婚しないという選択と、自分を犠牲にし続けることは、同じではないと私は思っています。

離婚しない一番の理由は「子どものため」

23年間ご相談をお受けしてきて、
「離婚したくない。」
「今は離婚できない。」
とおっしゃる方には、さまざまな理由があります。

その中でも、私が一番多く聞いてきたのは、
「子どものためです。」
という言葉です。

「今の学校を変えたくない。」
「塾や習い事を続けさせてあげたい。」
「生活環境をできるだけ変えたくない。」
「私が今以上に働くことになったら、今度は子どもと過ごす時間が減ってしまう。」
一人で子育てと仕事の両方を担うことになった場合の生活を考えて、不安になる方もいらっしゃいます。
だから、
「私がもう少し頑張れば、子どもの今の生活を変えずに済む。」
と考える。

それは単純に、
「離婚する勇気がない。」
という話ではありません。

その方なりに、
「自分にとって何が一番大切なのか。」
を一生懸命考えた結果なのだと思います。

ご主人への「愛情」や「情」で離婚できない方もいます

もちろん、子どものことだけではありません。
「それでも主人が好きなんです。」
とおっしゃる方もいらっしゃいます。

長く夫婦として暮らしてきた方からは、
「愛情なのか情なのか、自分でも分からないんですけどね。」
という言葉を聞くこともあります。

一緒に子どもを育てた。
大変な時期を二人で乗り越えた。
楽しかった思い出もたくさんある。

そんな何年、何十年という時間を、
「浮気したんだから、今日ですべて終わり。」
と簡単には切り離せない方もいらっしゃいます。

また、年齢が高くなるほど、これからの生活や経済面を考えて離婚を迷う方も、私がお話を伺ってきた中では多くいらっしゃいました。

だからこそ、
離婚するか、しないか。
それを一つの理由だけで決めることは難しいのだと思います。

離婚しないことにも、覚悟が必要です

浮気をされたら離婚する。
そう決断することにも、大きな勇気が必要だと思います。

でも同じように、
「離婚せず、もう一度夫婦としてやっていく。」
と決めることも、簡単なことではありません。

浮気をされたという事実は消えません。
周囲から、
「どうして離婚しないの?」
と言われることもあるでしょう。

それでも、
「私は今、この家族をもう一度つくっていきたい。」
と思うのであれば、それもご自身で考えて選んだ道です。

離婚しないから弱いのではありません。
むしろ、自分にとって何が大切なのかを考えたうえで修復を選び、その道を進んでいくためには、しっかりとした意志が必要だと私は思います。

ただ、私は、
我慢し続けることが強さだとも思いません。
ここは分けて考えてほしいのです。

一度「修復する」と決めても、変えていいんです

「離婚しない。」
そう決めたら、何があっても最後まで修復を頑張らなければならない。
そんなこともありません。

修復しようと頑張ってみたからこそ、
「やっぱりこの人とやっていきたい。」
と思えることもあります。

反対に、
「私は十分頑張った。でも、やっぱり違う道を歩きたい。」
という答えが出ることもあります。

それなら、その時にもう一度考えればいいのだと思います。

最初に選んだ道と違うからといって、それまで頑張ったことが無駄になるわけではありません。
軌道修正することだって、一つの勇気です。

あなたの人生ですから、あなたが決めていい

身内から、
「離婚した方がいい。」
と言われる。

友人からも、
「私だったら別れる。」
と言われる。

それでも自分の中には、
「離婚したくない。」
という気持ちがある。

そんな時は、その気持ちまで否定しなくていいと思います。
周囲の方の意見を聞くことは大切です。
心配して言ってくれていることも分かります。

でも、その後の人生を歩いていくのはご自身です。
だから、
「みんながそう言うから。」
だけで、人生の大きな選択をしなくてもいいのではないでしょうか。
そして、あなたのことを大切に思ってくれている方たちです。

あなたが周囲とは違う答えを出したとしても、あなたを大切に思っているからこそ、いつかその気持ちを分かろうとしてくれるのではないでしょうか。

自分は何を大切にしたいのか。
自分はこれからどうしたいのか。
まずは、そこを考えてみてください。
また、自分なりに頑張っていく中でも、迷いや葛藤は何度も出てくると思います。

「本当にこれで良かったのかな。」
と、自分で出した答えに不安を感じる日もあるでしょう。
そんな時に、
「自分で決めたんだから。」
と無理に気持ちを押し込める必要はありません。

迷っている自分も、不安になっている自分も、その時の正直な気持ちです。

その一つひとつの気持ちに丁寧に向き合いながら、自分の答えを確かめていくことも必要なのだと思います。

不安になったら、立ち止まってもいい

「離婚しない。」
そう決めて歩き始めても、不安になることはあります。

「私の選択は本当にこれで良かったのかな。」
「もう少し頑張れるかな。」
そう思う日があってもいいのではないでしょうか。
そんな時は、いったん立ち止まってもいいと思います。

そして、一人で抱えていることが辛くなったら、誰かに話してください。
ご家族でも、信頼できる友人でも、専門家でもいいと思います。

もし、
「身近な人には話しにくい。」
「同じことを何度も話したら迷惑かな。」
と思うのであれば、私たちでよければお話を聞かせてください。
答えが出ていなくても大丈夫です。

話をすることで、ご自身の気持ちが少しずつ見えてくることもあります。

まとめ|離婚しないことは、弱さではありません

浮気をされても離婚したくない。
そう思う自分を、
「私は弱い。」
と思わないでください。

子どもを守りたい。
今の生活を守りたい。
それでもご主人が好き。
長い夫婦の時間を簡単に終わらせたくない。
もう一度、家族としてやっていきたい。
離婚しない理由は、人それぞれです。

そして、その理由は周囲の人ではなく、あなた自身のものです。
だから私は、
離婚することが強さでも、離婚しないことが弱さでもないと思っています。

自分にとって大切なものがあるから、
「私は今、離婚しない。」
そう決めることも、一つの選択です。
まずは、自分で考えて選んだ道を信じてみてください。
そして途中で不安になったら、立ち止まってもいい。
誰かに話してもいい。
自分で選んだ道だからといって、迷ってはいけないわけではありません。

その時、その時の自分の気持ちに丁寧に向き合ってください。
そして、頑張った先で、
「やっぱり違う道を歩こう。」
と思ったなら、その時にもう一度選び直してもいいのです。

人生の答えは、一度決めたら絶対に変えてはいけないものではありません。
大切なのは、周囲に決めてもらうのではなく、ご自身で考えて、ご自身で選ぶこと。
私は、その選択を大切にしてほしいと思います。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 浮気されたのに離婚したくない私は弱いのでしょうか?

弱いとは思いません。
浮気をされたからといって、ご主人への愛情や、これまで築いてきた家族への思いがすぐになくなるわけではありません。

子どものこと、生活のこと、経済的なことなど、さまざまなことを考えたうえで「離婚しない」と決める方もいらっしゃいます。
大切なのは、周囲からどう見られるかではなく、ご自身が何を大切にしたいのかだと思います。

Q. 家族から「離婚した方がいい」と言われています

ご家族も、あなたが傷ついている姿を見て心配しているのだと思います。

ただ、ご家族の考えと、ご自身の答えが同じとは限りません。

周囲の意見も聞きながら、最後はご自身がどうしたいのかを考えてみてください。

Q. 一度修復すると決めたら、途中で離婚を考えてはいけませんか?

そんなことはありません。

実際に修復しようと向き合ってみたからこそ、分かることもあります。

途中で迷ったら立ち止まっていいですし、時間をかけて考えた末に別の道を選ぶこともあると思います。

一度選んだ道を変えることも、必要な時には一つの勇気です。

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