「許すって決めたんです。」
修復を選ばれたご相談者様から、この言葉を聞くことは少なくありません。
でも、そのあとに続く言葉があります。
「でも、苦しいんです。」
「自信がなくなりました。」
「本当に修復できるんでしょうか。」
「許すと決めたのに、心は許せずにいることが苦しいんです。」
「許すって決めたけれど、結局、甘やかしているだけなのかもしれない。不安なんです。」
私は23年間、探偵業界でカウンセラーとして、多くのご相談者様と向き合ってきました。
修復を選ばれた方から、このようなお気持ちを伺うたびに感じることがあります。
それは、
「許す」と決めることと、「心が許せるようになる」ことは、決して同じではない。
ということです。
だからこそ、私は最初にこうお伝えしています。
「そう思いますよね。でも、あなただけではありません。今では以前よりも素敵なご夫婦になった方も、同じことを話してくださいましたよ。」
今も苦しいからといって、ご自身を責める必要はありません。
その苦しさは、修復を選ばれた多くの方が経験されているものなのです。
「許したのに苦しい」その気持ちは、決しておかしいことではありません
修復を選ばれた方に共通していることがあります。
それは、
「許したから、少しずつ楽になっていく。」
そう思っていたことです。
ですが、現実はそう簡単ではありません。
許すという決断は、ご自身ですることができます。
でも、心の傷が癒えるまでには時間が必要です。
だから、
「私は修復すると決めたのに。」
「どうしてまだ苦しいんだろう。」
「私はおかしいのかな。」
「修復するという選択は、間違いだったのかもしれない……。」
そう思ってしまう方が、本当に多くいらっしゃいます。
ですが、それは決しておかしいことではありません。
心は、決断したからといって、すぐについてきてくれるものではないからです。

以前、ご相談いただいた奥様のお話です。
調査によってご主人と浮気相手は別れ、ご主人も謝罪されました。
以前よりも優しく声をかけてくれるようになり、育児にも積極的に参加されるようになりました。
周囲から見れば、とても仲の良いご夫婦です。
ですが、その奥様は静かにこうお話しくださいました。
「主人が子どもと楽しそうに遊んでいる姿を見ると、浮気をされて一番苦しかった頃の、あのざわついた感覚が突然よみがえるんです。」
「なんでお前は何もなかったように笑っているんだよって、背中を殴りたくなる時が、今でもあるんです。」
そして最後に、こう続けられました。
「浮気した方は、謝ったら終わりなんですよね。でも、浮気された方は、一生この気持ちを引きずるんですね。」
私は、この言葉を今でも忘れることができません。
修復は「ゼロから」ではなく「マイナスから」のスタートです
「本当に許せる日が来るんでしょうか。」
このようなご相談もよくいただきます。
私は、その答えを急いで出そうとはしません。
なぜなら、許せるかどうかは、ご本人の気持ちだけで決められるものではないからです。
そして、修復を望まれるご夫婦に、私が必ずお伝えしていることがあります。
それは、
修復は、ゼロからのスタートではありません。
マイナスからのスタートなんです。
浮気という出来事によって、お二人の信頼関係は大きく傷ついています。
だからこそ、「以前と同じ夫婦に戻ろう」と思うほど苦しくなってしまうことがあります。
まずは、お二人で少しずつゼロ地点を目指していくこと。
その気持ちで歩んでいただきたいと思っています。
そのためには、あなた一人が頑張るのではなく、パートナーにも同じ方向を向いてもらうことが大切です。
私は、
「とにかく、お二人でたくさん話してください。」
とお伝えしています。
嬉しかったことだけではありません。
苦しかったこと。
悲しかったこと。
怒りが込み上げてきたこと。
その時々のお気持ちも、少しずつ言葉にして伝えてください。
そして、ご自身の思いを伝えるだけではなく、相手の話もしっかり最後まで聞いて、お互いの気持ちを共有することを大切にしてください。
時には、感情をぶつけてしまう日があっても良いと思います。
ですが、その時に一つだけ、お二人で約束していただきたいことがあります。
それは、喧嘩をしても、今回の出来事を蒸し返さないことです。
そして、
喧嘩を翌日まで持ち越さないという、お二人だけのルールを作ることです。
少しずつでも、お互いが歩み寄る時間を積み重ねることで、信頼関係は少しずつ育っていきます。
「言わなくても分かってほしい。」
そう思ってしまうお気持ちも、よく分かります。
ですが、修復を目指すのであれば、言葉にして伝えること、そしてお互いを尊重することを大切にしてください。

修復を続けていく中で、
「もう無理かもしれない。」
そう不安になる時もあると思います。
ですが、それも修復を選ばれた多くのご夫婦が経験されていることです。
だからこそ、
「こういう気持ちになるものなんだ。」
と受け止め、焦らず諦めないこと。
それも、修復の大切なポイントの一つです。
修復は、決して簡単なことではありません。
山もあります。
谷もあります。
もう無理だと感じる日もあるかもしれません。
ですが、その苦しさを、あなた一人で抱え込まないでください。
修復は、一人で頑張るものではありません。
お二人で乗り越えていくものです。
まとめ|許すと決めたのに苦しいあなたは、おかしくありません
許すと決めたのに苦しい。
心がついていかない。
そんな自分を責めてしまう方は、本当にたくさんいらっしゃいます。
ですが、それは決しておかしいことではありません。
「許す」と決めることと、「心が癒えること」は別だからです。
焦る必要はありません。
大切なのは、お二人で同じ方向を向き、一歩ずつ歩いていくことです。
修復は、あなた一人が頑張るものではありません。
時には立ち止まりながらも、お互いの気持ちを言葉にして伝え、相手の話を最後まで聞き、二人で乗り越えていくことが大切です。
マイナスからゼロへ。
そして、ゼロからプラスへ。
そんなご夫婦を目指していただきたいと、私は心から願っています。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 修復すると決めたのに、以前より苦しくなった気がします。おかしいのでしょうか?
おかしくありません。
修復を選ばれた多くの方が、同じようなお気持ちを経験されています。
「許す」と決めることと、「心が癒えること」は別です。
焦らず、ご自身の気持ちを否定せずに、お二人で少しずつ歩んでいきましょう。
Q. フラッシュバックして苦しくなる時は、どうしたら良いですか?
無理に忘れようとする必要はありません。
まずは、そのお気持ちをご自身で否定しないことです。
そして、パートナーに少しずつ伝え、相手の気持ちにも耳を傾けながら、お二人で共有していくことが大切です。
一人で抱え込まず、必要に応じて専門家へ相談することも一つの方法です。
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