「主人が帰ってこないんです。会社には行っているみたいなので、女のところかもしれません。」
「最初は週に一日の外泊だったんです。それが少しずつ増えて、気がついたら一か月まったく帰ってきていません。これって、浮気相手と一緒に住み始めたってことですよね。」
ご夫婦間のご相談をお受けしていると、このようなお話を伺うことがあります。
ご主人に浮気相手がいる。
そして、家に帰ってこなくなった。
そうなれば、
「浮気相手のところにいるんじゃないか。」
と考えるのは当然だと思います。
実際に、浮気相手と生活を始めていたケースもあります。
でも、私はご相談者様に、
「そうとは限りませんよ。」
とお話しすることがあります。
これまで同じようなご相談をお受けしてきて、実際に確認してみると、浮気相手と暮らしていたわけではなかったケースもあるからです。
だから私は、
「浮気相手がいるのであれば、そこにいる可能性はもちろん考えられます。でも、今の段階で決めつけずに、まずご主人がどこにいて、誰といて、どのような生活をしているのか確認してみましょうね。」
とお話しします。
「浮気相手がいる」そして「家に帰らない」。でも、それだけでは分かりません
ご主人に浮気相手がいることが分かっている。
そのご主人が家に帰ってこなくなった。
二つをつなげれば、
「浮気相手と一緒に暮らしている。」
と考えてしまうかもしれません。
でも、
ご主人が家を出たこと。
浮気相手がいること。
そして、
今、ご主人が浮気相手と暮らしていること。
これは、それぞれ別の事実です。
実際にどこで生活しているのか。
誰といるのか。
どんな生活をしているのか。
確認するまでは分かりません。
私は23年間、さまざまなご夫婦のご相談をお受けしてきましたが、今回のテーマを考えた時に、対照的な二人のご主人を思い出します。
定年退職の日から、突然家に帰らなくなったご主人
ある奥様から、ご主人の所在についてご相談を受けたことがあります。
ご主人は、某大手企業で役員まで務めた方でした。
そして定年退職の日。
突然、家に帰ってこなくなりました。
翌日には携帯電話が解約されていました。
退職金も引き出されていました。
それでも奥様は、ご主人の浮気を疑っていませんでした。
長年、良い夫婦だったと思っていたからです。
「定年まで仕事を頑張ったんだから、最後に少しくらい自由にしたいのかもしれない。」
「そのうち帰ってくるでしょう。」
そんな気持ちで待っていたそうです。
そして、月日が過ぎました。
5年です。
5年経って、奥様はようやく、
「主人は今、どこで何をしているんだろう。」
と、現在の生活を確認することにしました。
調査をして分かったのは、奥様が想像していなかった事実でした。
ご主人は、
自宅からわずか200メートルほどのところにある浮気相手のマンションで、一緒に生活していたのです。
調査映像の中には、スーパーで買い物をするご主人の姿もありました。
買い物籠には、
ネギと白菜。
私は今でも、その光景を覚えています。
ホテルへ入る姿でもありません。
浮気相手と腕を組んで歩いている姿でもありません。
ごく普通の生活のための買い物です。
その食材を持って帰る先が、長年暮らした自宅ではなく、浮気相手と暮らすマンションだった。
ご主人は浮気相手と「会っている」のではなく、
そこで生活をしていたのです。

ネギと白菜の入った買い物籠を見た時、その何でもない日常の姿が、私にはとても印象的でした。
一方で、何年も帰宅しないご主人が一人で暮らしていたこともあります
まったく違うケースもありました。
仕事を理由に、数年間にわたってほとんど自宅へ帰らないご主人でした。
連絡は取れます。
仕事にも行っています。
でも、
どこで生活しているのかが分からない。
実際に調査をしてみました。
確認できたご主人の生活場所は、
ビジネスホテルでした。
浮気相手と一緒に暮らしていたわけではありません。
一人で生活していたのです。

でも、
「女性と暮らしていなかった。だったら何も問題はなかった。」
という話ではありません。
数年間にわたって自宅へ帰らず、ビジネスホテルで生活を続けている。
それなら今度は、
「なぜ主人は家に帰らないのだろう。」
という別の問題が残ります。
何か大きな悩みがあったのか。
ご夫婦の間に何かあったのか。
それとも、別の理由だったのか。
そこは、ご主人本人に確認しなければ分かりません。
ですから、ここで理由を推測することはしません。
今回は、
「家に帰ってこないからといって、必ずしも浮気相手と暮らしているとは限らない。」
という一つの実例としてお話ししたいと思います。
だから、分からないのです
一人目のご主人は、奥様が浮気をまったく疑っていなかったにもかかわらず、実際には浮気相手と暮らしていました。
しかも、自宅からわずか200メートルほどの場所でした。
一方、二人目のご主人は、何年もほとんど自宅へ帰っていませんでした。
でも、確認してみると、ビジネスホテルで一人で生活していました。
まったく違う二つの事実です。
だから、分からないのです。
ご主人が家を出た。
浮気相手がいる。
その二つが分かっていたとしても、
「だから今、浮気相手と暮らしている。」
とまでは、確認する前には言えません。
反対に、
「主人に限って、そんなことはない。」
と思っていても、実際にはそうだったこともあります。
だからこそ、想像だけで答えを出さないことが大切だと思っています。
事実が違えば、その後に考えることも変わります
もし、ご主人が浮気相手と一緒に生活していることが分かったら。
「許せない。」
「どうしてそんなことができるの。」
「私たち家族は何だったの。」
怒りや悲しみが出てくるかもしれません。
では、調べてみたら、ご主人が一人でホテルで生活していたらどうでしょう。
「どうしてこんな生活をしているの?」
「何があったの?」
「何か悩んでいるの?」
今度は、怒りよりも心配が大きくなる方もいるかもしれません。
そして、
「なぜ家に帰れないのだろう。」
という、浮気とは違う問題を考える必要が出てくるかもしれません。
同じ、
「夫が家に帰ってこない。」
という出来事でも、確認できた事実によって、その後に考えることはまったく違ってくるのです。
想像の中で、答えまで決めなくていい
ご主人が帰ってこない。
連絡も少なくなった。
しかも、浮気相手がいる。
そうなれば、
「きっと女のところにいる。」
と思うかもしれません。
そう思えば、腹が立つ。
「私たちを捨てたんだ。」
と思えば、悲しくなる。
でも、本当にそうなのかは、まだ分かりません。
分からないことを、想像だけで埋めなくてもいいのです。
事実を知ることが怖い方もいらっしゃると思います。
実際に浮気相手と暮らしていたらどうしよう。
もう家に戻るつもりがなかったらどうしよう。
そう考えれば、確認すること自体が怖くなることもあるでしょう。
でも、分からないまま考え続けていると、
「女といるのかな。」
「今日はどこにいるのかな。」
「もう帰ってこないのかな。」
と、想像ばかりが大きくなってしまうことがあります。
まず、今何が起きているのかを知る。
浮気相手と暮らしているのであれば、その事実を見て、これからどうするのかを考える。
ご主人から離婚まで切り出されている場合については、以前のコラム
「浮気した夫から『離婚したい』と言われました。どうしたらいいですか?」
でもお話ししています。
違ったのであれば、
「では、なぜ主人は家に帰ってこないのだろう。」
と、今度は本当の問題を考える。
私は、その順番でいいと思っています。
まとめ|まず事実を見てから、どうするかを考える
夫が家を出て行った。
浮気相手もいる。
だから、
「浮気相手と暮らしているのでしょうか?」
そのご質問に対して、私は、
「その可能性はあります。でも、確認するまでは分かりません。」
とお答えします。
事実が違えば、その後に考えることも変わります。
だから、想像の中で答えを出すのではなく、まず今何が起きているのかを知る。
そして、その事実を見てから、
「では、私はどうしたいのか。」
を考える。
それでいいと思っています。
何を確認した方がいいのか。
それとも、今は調査をせずに様子を見た方がいいのか。
一人で考えていると不安ばかりが大きくなってしまう時には、そこから一緒に考えていきましょう。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 浮気をしている夫が家を出ました。浮気相手と同棲している可能性は高いですか?
可能性は考えられますが、家を出たことだけで浮気相手と同棲しているとは判断できません。
実際に確認してみると、浮気相手と生活していたケースもあれば、そうではなかったケースもあります。
まず現在の生活状況を確認してから考えることが大切です。
Q. 夫がどこに住んでいるのか分かりません。何を確認すればいいですか?
まず大切なのは、
どこで生活しているのか、誰といるのか、どのような生活をしているのか。
だと思います。
ただし、ご自身で無理に追いかけたり、相手の住居へ押しかけたりすることはおすすめしません。
現在分かっていることを一度整理したうえで、必要であれば専門家へ相談してください。
Q. 浮気相手と暮らしていることが分かったら、すぐ夫に確認した方がいいですか?
必ずしも、すぐに本人へ確認することが最善とは限りません。
修復したいのか、離婚も考えているのか、まず事実だけを知りたいのかによっても、その後の対応は変わります。
何のために確認するのかを一度考えてから、次の行動を決めることをおすすめします。
Q. 調べて浮気ではなかった場合は、そこで終わりですか?
浮気相手と一緒ではなかったからといって、それだけで問題がなくなるとは限りません。
長期間家に帰らないなどの状況が続いているのであれば、
「では、なぜ家に帰ってこないのか。」
という別の問題が残ります。
その理由を周囲が推測だけで決めることはできません。
確認できた事実をもとに、ご夫婦として話し合うことや、必要に応じて専門家へ相談することも考えてよいと思います。


