執筆:岡田美香(CORE探偵事務所 代表取締役)
「料金の説明を受けたけれど、どこまで含まれているのか分からない」
「契約書類を読んでも、追加費用が発生する条件がよく分からない」
「急いで調査を始めたほうがいいと言われたけれど、このまま契約してよいのか迷っている」
浮気調査を検討している方の多くは、配偶者への疑いや今後の生活への不安を抱えた状態で探偵事務所に相談します。
冷静に判断しようと思っても、初めて聞く言葉や契約書類を前にすると、何を確認すればよいのか分からなくなることがあります。
浮気調査の契約前に確認してほしいのは、提示された金額だけではありません。
大切なのは、次の7項目です。
- 口頭で受けた説明と契約書類の内容が一致しているか
- 契約金額には何が含まれ、何が含まれていないのか
- 調査時間はいつから始まり、延長時はどうなるのか
- 調査日に対象者の動きがなかった場合はどうなるのか
- 追加調査や追加費用はどのような手続きで決まるのか
- 調査終了後に、どのような報告を受けられるのか
- 日程変更・中止・解約時の精算方法はどうなっているのか
私は法律事務所で14年間、事務長として法律実務に携わってきました。
契約や費用に関するさまざまなやり取りを見る中で感じてきたのは、書類が用意されていることと、依頼者が内容を理解していることは、必ずしも同じではないということです。
現在は、CORE探偵事務所の代表として、探偵業を運営する立場にいます。
この記事では、法律事務所で依頼者と専門家の双方を見てきた経験と、探偵事務所を運営する立場から、浮気調査を契約する前に確認してほしいことをお伝えします。
探偵との契約前には重要事項の説明があります
探偵業者は、依頼者と契約を締結する前に、重要事項について書面を交付して説明することが法律で定められています。
説明事項には、提供する探偵業務の内容、業務を他者に委託するかどうか、依頼者が支払う金銭の概算額と支払時期、契約解除、調査で作成・取得した資料の処分などが含まれます。
また、契約締結後には、契約内容を明らかにする書面を依頼者へ交付することも定められています。
書類を受け取っただけで、内容を理解したことにはなりません。
分からない言葉や曖昧な条件がある場合は、署名する前に説明を求めて構いません。
急いで調査を始める必要がある場合でも、料金や契約条件の確認を省略してよいわけではありません。
出典:警察庁「探偵業について(契約時における探偵業者の義務)

1.口頭で受けた説明と契約書類が一致しているか
最初に確認してほしいのは、担当者から口頭で受けた説明と、重要事項説明書や契約書に記載された内容が一致しているかという点です。
例えば、口頭では、
「追加料金はほとんどかかりません」
「状況を見ながら柔軟に対応します」
「使わなかった分は精算できます」
と説明されたとしても、書類上の条件が同じとは限りません。
「ほとんど」「状況に応じて」「原則として」といった言葉だけでは、実際にどのような扱いになるのか分かりません。
次のように、具体的に確認することが大切です。
- どのような場合に追加料金が発生するのか
- 調査時間を延長するときは事前に連絡があるのか
- 未実施分の料金はどのように扱われるのか
- 調査日を変更した場合に費用が発生するのか
- 「実費」として別途請求されるものは何か
担当者との会話で納得したつもりでも、最終的な契約条件は書類で確認する必要があります。
契約書に署名したかどうか以上に大切なのは、自分が何に同意したのかを理解できているかです。
2.契約金額に含まれるもの・含まれないもの
調査料金として金額を提示されたときは、その金額に何が含まれているのかを確認します。
同時に、「含まれていないもの」を確認することも重要です。
別途費用になる可能性があるものとしては、次のような項目があります。
- 電車、バス、タクシーなどの交通費
- 車両に関する費用
- ガソリン代
- 高速道路料金
- 駐車場料金
- 遠方への移動費
- 宿泊費
- 深夜や早朝の割増料金
- 調査時間の延長料金
- 報告書の作成費用
- 写真や動画などのデータ費用
どこまでが契約金額に含まれるかは、探偵事務所や契約内容によって異なります。
実際に発生した費用を後から精算すること自体が、問題なのではありません。
問題になるのは、依頼者が知らなかった費用を、調査後に初めて請求されることです。
契約前に、
「今回説明を受けた金額以外に、発生する可能性がある費用を教えてください」
と確認してください。
すべての金額を事前に確定できない場合でも、何が、どのような場合に発生するのかは確認できます。

3.調査時間はいつから始まり、延長時はどうなるのか
「6時間の調査」と説明された場合でも、その6時間がいつから始まるのかを確認する必要があります。
例えば、
- 調査員が現地に到着した時点
- 対象者の勤務先や自宅で待機を開始した時点
- 対象者の姿を確認した時点
- 探偵事務所を出発した時点
など、時間の考え方が異なる可能性があります。
また、予定した調査時間内に対象者の動きがなかったり、終了直前に動きがあったりすることもあります。
その場合に確認したいのが、延長時の扱いです。
- 延長料金はいくらか
- 何分単位で計算されるのか
- 誰が延長を判断するのか
- 延長前に依頼者へ連絡があるのか
- 依頼者と連絡がつかない場合はどうするのか
- 延長できる上限が決められているか
調査中は、「あと少し続ければ証拠が取れるかもしれない」という場面もあります。
一方で、依頼者には予算があります。
調査を継続する可能性と費用の両方を説明し、依頼者が判断できる仕組みになっているかを確認することが大切です。
4.対象者に動きがなくても調査時間は消化される
浮気調査を行った日に、必ず対象者が浮気相手と会うとは限りません。
会う予定が急に変更になることもあれば、普段より帰宅が遅い曜日であっても、その日は勤務先からまっすぐ帰宅することもあります。
調査員が予定どおり現場に入り、対象者の確認や待機などの調査を行った場合、浮気相手との接触が確認できなかったとしても、その時間は調査時間として消化されるのが基本です。
浮気調査の料金は、「証拠が撮れたかどうか」という結果だけに対して発生するものではありません。
対象者が出てくるまでの待機や、その後の行動確認など、実際に調査員が稼働した時間に対して料金が発生します。
そのため、契約前に「証拠が撮れなかった場合は料金がどうなるのか」を理解しておくことは大切です。
一方で、対象者に動きがなかった日の調査を、単に「空振りだった」で終わらせないことも重要です。
浮気調査では、限られた予算と調査時間の中で、対象者が動く可能性の高い日を考えていかなければなりません。
その手がかりになるのは、相談者が日常生活の中で感じている変化です。
- 帰宅が遅くなることが多い曜日
- 急な残業や休日出勤が増えた時期
- 外出予定を詳しく話さなくなった日
- 服装や持ち物に変化がある曜日
- 不自然に連絡が取れなくなる時間帯
- 過去に気になる行動があった日や時間

一つひとつは小さな違和感でも、時系列で整理すると、対象者の行動の傾向が見えてくることがあります。
ただし、相談者自身が調査日を一人で決め、その結果について責任を負うものではありません。
対象者の行動には予測できない部分があるため、相談者の予想が当たらないこともあります。
大切なのは、現在分かっている情報や生活上の変化を担当カウンセラーに伝え、どの日に、どの時間帯から調査を行うのかを、きちんと話し合いながら決めていくことです。
一度の調査で動きが確認できなかった場合も、調査当日の対象者の行動や、それまでに分かっている情報を改めて整理します。
そのうえで、
- 次も同じ曜日を調査するのか
- 別の曜日や時間帯に変更するのか
- 新しい情報が出るまで少し様子を見るのか
- これ以上の調査が本当に必要なのか
を、担当カウンセラーと一緒に考えていきます。
浮気調査に絶対はなく、探偵事務所が証拠の取得を保証することもできません。
だからこそ、契約して終わりではなく、調査の前後に担当カウンセラーと十分に話し合い、その時点で分かっている情報を基に、次の調査をどう進めるかを判断していくことが大切です。
限られた調査時間をできるだけ有効に使うためにも、契約前には料金の仕組みだけでなく、調査中も担当カウンセラーと相談しながら進められる体制になっているかを確認しておきましょう。
5.追加調査や追加費用はどのように決まるのか
実際の調査では、予定どおりにすべてが判明するとは限りません。
浮気相手らしき人物との接触は確認できたものの、その後の行動までは確認できなかった。
浮気相手の居住先と思われる場所は分かったものの、氏名までは確認できなかった。
このように、「もう少し調査が必要かもしれない」という場面があります。
そのときに確認してほしいのは、次の点です。
- 追加調査が必要な理由
- 追加調査で何を確認する予定なのか
- 追加すると何時間、いくらかかるのか
- 追加調査を行う前に依頼者の同意を得るのか
- 断った場合、現在までの調査結果はどうなるのか
「ここまで調査したのだから、続けないともったいない」
「今追加しなければ、次はいつ会うか分からない」
そのように言われると、冷静に判断できなくなることがあります。
実際にその場で判断が必要なケースはありますが、追加調査の必要性と追加費用の説明を受けずに、契約範囲が広がってよいわけではありません。
何をどこまで調べるかは、調査の目的と予算を踏まえて決める必要があります。
6.調査終了後に、どのような報告を受けられるのか
浮気調査は、写真を撮影すれば終わりというものではありません。
調査終了後にどのような報告を受けられるのかも、契約前に確認してください。
確認する項目としては、次のようなものがあります。
- 調査報告書は作成されるのか
- 調査料金に報告書作成費が含まれているのか
- 行動の経過が時系列で記載されるのか
- 写真や動画はどのような形で受け取れるのか
- 紙とデータのどちらで受け取れるのか
- 報告までにどのくらいの日数がかかるのか
- 調査後に報告内容の説明を受けられるのか

調査の目的によって、必要な報告内容は異なります。
浮気の事実を確認したい方もいれば、今後の夫婦の話し合いや、弁護士への相談を考えている方もいます。
そのため、調査前に「何のために証拠を必要としているのか」を担当者と共有しておくことが大切です。
最終的に何を受け取れるのかが分からないまま、契約を進めないようにしてください。
7.日程変更・中止・解約時の精算方法
浮気調査は、契約後に状況が変わることがあります。
予定していた調査日に対象者の行動予定が変わった。
配偶者が浮気を認めた。
夫婦で話し合うことになった。
弁護士に相談した結果、調査方針を見直すことになった。
このような場合に備え、契約前に次の条件を確認しておきましょう。
- 調査日の変更は可能か
- 何日前まで変更できるか
- 変更やキャンセルに費用がかかるか
- 調査を中止した場合、未実施分はどう扱われるか
- 契約全体を解約する場合の手続き
- 解約時に発生する費用
- 返金がある場合の計算方法と時期
「まだ解約するか分からないのに聞きにくい」と感じるかもしれません。
しかし、日程変更や解約の条件を確認することは、契約する意思がないという意味ではありません。
状況が変わった場合の扱いまで理解しておくことが、安心して契約するために必要です。
書類があることと、理解していることは別です
私は法律事務所で14年間働く中で、契約書や説明書が用意されていても、当事者同士の理解が一致しているとは限らないと感じてきました。
専門家にとっては当たり前の言葉でも、初めて依頼する方には分かりにくいことがあります。
説明を受けた側が、
「おそらく、こういう意味だろう」
「何度も聞くのは申し訳ない」
「専門家が言うのだから大丈夫だろう」
と考え、分からない部分をそのままにしてしまうこともあります。
しかし、契約後に認識の違いが分かったとき、「書類に書いてあります」と言われても、依頼者の不安や不満は解消されません。
だからこそ、契約前の説明が重要です。
CORE探偵事務所が契約前に大切にしていること
浮気調査は、あらかじめ内容が決まった商品を購入するのとは異なります。
対象者の生活、移動方法、行動の傾向、現在分かっている情報、依頼者が求めている結果、そして予算によって、必要な調査の内容は一人ひとり異なります。
同じ「夫の浮気を調べたい」という相談でも、浮気相手と会う可能性が高い日が分かっている方と、まだ何も分からない方とでは、調査の組み立て方は変わります。
事実を確認したいのか、浮気相手を特定したいのか、今後の話し合いや弁護士への相談に備えたいのかによっても、必要となる調査は同じではありません。
そのため、CORE探偵事務所では、決まったプランを一律に当てはめるのではなく、まず現在の状況や調査の目的を丁寧に伺います。
そのうえで、対象者の行動や相談者が持っている情報を整理し、予算も踏まえながら、一人ひとりに合った調査内容と料金をご提案しています。
いわば、調査の内容も料金もオーダーメイドです。
必要以上に長い調査を前提とするのではなく、どのタイミングで、どのように調査を行うことが効果的なのかを担当カウンセラーと相談しながら考えていきます。
また、契約時に料金を説明して終わりではありません。
調査を進める中で新しい情報が分かった場合や、対象者の予定が変わった場合には、その都度、担当カウンセラーと話し合いながら次の調査を組み立てていきます。
CORE探偵事務所が大切にしているのは、次の3つです。
- 分からない部分を残したまま契約を進めないこと
- 限られた予算と調査時間をできるだけ有効に使うこと
- 料金説明から調査、報告まで、一人の担当者が継続して対応すること
私は、実際の相談や料金説明を担当しているわけではありません。
しかし、代表として、依頼者が契約内容と費用を理解し、納得したうえで調査を始めることを大切にしています。
契約した時点で終わるのではなく、調査中も担当カウンセラーと話し合いながら、その方にとって必要な調査を一緒に考えていく。それが、CORE探偵事務所の調査の進め方です。
浮気調査は、分からないまま契約しない
配偶者の浮気を疑っているときは、「早く事実を確認したい」という気持ちが強くなります。
実際に、調査するタイミングが重要になるケースもあります。
しかし、急いでいることと、契約内容を分からないまま進めることは別です。
契約前には、少なくとも次の点を自分の言葉で説明できるか確認してください。
- どのような調査を依頼するのか
- 契約金額はいくらか
- 別途発生する可能性がある費用は何か
- 延長や追加調査はどのように決まるのか
- 調査後に何を受け取れるのか
- 日程変更や解約をした場合はどうなるのか
理解できない項目があれば、遠慮せずに質問してください。
説明を受けても納得できない場合は、その場で契約を決める必要はありません。
CORE探偵事務所では、まだ調査を依頼するか決めていない段階でもご相談いただけます。
証拠がない段階でも構いません。まずは今の状況をお聞かせください。
よくある質問
料金の説明を受けたら、その場で契約しなければいけませんか?
その場で必ず契約する必要はありません。契約内容や料金について分からないことがある場合は、質問したうえで検討してください。ただし、調査に適した日が迫っている場合もあるため、いつまでに判断すればよいかを担当者に確認するとよいでしょう。
契約金額以外に追加費用が発生することはありますか?
契約内容によって異なります。交通費、車両に関する費用、遠方への移動費、宿泊費、延長料金などが別途発生する場合があります。どのような場合に何の費用が発生する可能性があるか、契約前に確認してください。
調査で証拠が撮れなかった場合、料金はどうなりますか?
調査員が現地で待機し、対象者の行動を確認するなど、予定どおり調査を行った時間は、証拠が撮れなかった場合でも原則として調査時間として消化されます。
浮気調査の料金は、証拠を取得できたという結果だけではなく、実際に調査員が稼働した時間に対して発生するためです。契約前に、調査時間の扱いや料金の仕組みを確認しておきましょう。
契約後に調査日を変更できますか?
変更できるかどうか、変更期限や費用は契約によって異なります。対象者の予定が変わることもあるため、日程変更やキャンセルの条件を事前に確認することが大切です。
他社で説明を受けたあとでもCOREに相談できますか?
相談できます。説明された内容が分からない、調査方法や料金が自分の状況に合っているか迷っているという段階でも、現在の状況をお聞かせください。


